LAOWA 65mm F2.8 2X Ultra Macro APO

Laowa の 65mm マクロレンズを導入しました。
販売元の商品情報はこちら

https://www.laowa.jp/cat1/ac956dc0209581301eb099a0628d17263659e6a2.html

倍・マクロです。これまで、等倍のマクロを使ってきて、さらに大きくという場合には中間リングを使っていました。その運用で何ら不満はないんですけど。ただやっぱり機械的な勘合が増えるので、ちょっとがたつくなとか微妙な不満があったのです。

レンズを触ると、本体は金属が多用されて入れ、各リングの回し具合もちょうどいい重さです。絞りは1段ごとにステップがあって、1/3段にはステップがありません。ステップ間は自由に動いて絞りも追従します。電子接点がないMFレンズなので、絞り値も画像には記録されませんから、「割と絞ったな」、くらいの記憶が頼りですw
基本をf2.8にしておいて、そこから手の感触で何段目、と探るのが良い感じ。絞ってるとそのままの状態でファインダーに見えるので、ピントを探すときは開放に戻さないと暗くなる&被写界深度が深くなってやりにくいです。

f2.8 の状態
f22の状態、絞りリングを動かすとそのまま絞ってくれる。素直な子です。

X-T5に付けてみるとこんなサイズ感です。細身で、250mlのコーヒー缶くらいの太さですが、ちょっと長い感じ。

フードを付けるともっと長くなります。フードはプラスチックですが、重さのある丈夫な感じのもので脱着も問題ない感じです。

大好きな Zeiss Touit 50mm と比べると、細くて長いなという感じが強まります。

一般的なインプレッションは、純正レンズほどではないにせよ国内正規取り扱いもある商品なので探せばそこそこ出てくると思うので(こんなのとか)

https://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/special/1244720.html

それらを参照していただいて、数か月使った人間が感じた内容を少々。

前玉も後玉もめいっぱい

前玉も後玉も立派なのが入っています。

前玉
後玉

この写真で見ていただきたいのは、その各玉の位置。なんというか、ツライチなんです。前も後ろも筐体ぎりぎりの位置にレンズがあるのです。レンズ交換の際に触る気が無くても触れてしまうんですよね。。。

前玉はフィルタつければ(ここにもひと工夫必要)いいのですが、後玉はなかなか油断を突いてきます。何回か掌の親指付け根のふくらみを当ててしまいました。油が付くんで、気を付けないと、ですね。

フードの取り付けもめいっぱいw

フード、マクロの時は使わないんですけどね。余計なところにぶつかるので。
なので、余計に前玉に指が触れてしまわないように、というのも込めて、PL付けようと思ったら、フードがハマらないんです。

こちら、自分のお気に入りのフィルタで使用頻度も高いやつなんですが

滑り止めの部分のローレットがちょっと高いらしいんですね。引っかかっちゃいます。

ハマりきらない

いえ、フィルタが悪いんじゃないです。フードの取り付け口をこれまたツライチに作ってあるのが悪いんです。

ハマるやつもありまして。

こちらも色が良く出てお気に入りのやつです。一体いくつPL持ってるんだというお叱りはごもっともです。。。フィルタ貧乏。。。

滑り止めのローレットがちょっと低い

逆付けもできます

こちらだときれいに収まるのです。

これ、自分が現時点で持ってるフィルタだと、ということだけで、各社製造の都合などで仕様を変えてくるかもしれませんので、絶対に付くとか付かないとかは保証できません。悪しからず。。。

もう一つの解決策に、ねじ込みフードというのも考えました。

こういうのです。Aliexpress で安く買えます。これ金属製なので、割れちゃったりしないのも良いですよ。ちょっと短いけど。下はアフィ・リンク。

こんな感じで、PLの前に付けます。

この組み合わせの良いところは、フードの中に指を突っ込んでPLを回さなくても、フードごとPLが回せるというところです。圧倒的に楽なんですよね。問題は、レンズキャップができないところw
どっちもどっちかな。。。

せっかくなので作例を

世の中にいくらでも良い作例があるので、お恥ずかしいのですが。
以下全部共通で、ボディはX-T5、ISO:125、WB:晴れ、SS:Auto です。
リサイズすらしていない撮って出しですが、たぶんこのwordpressの設定で小さくなっちゃうはず。。。すみません。

等倍付近での感じ。Laowa 65mm で絞りはf2.8

Laowa 65mm f2.8

ちなみに同じくらいに映るようにしたZeiss Touit 50mm の絞り f2.8

Zeiss Touit 50mm f2.8

ぼけかたは焦点距離と最短撮影距離が違うんで変わりますけど、色合いとか遜色ないんですよね。お値段半分以下で、AF無いだけ(マクロだとほぼMFだから関係ないけど)の差です。

倍マクロなので、その力を出して見せよ、と寄れるところまで寄らせるとこんな感じ。

Laowa 65mm f2.8 x2Macro

おー、寄れますね。楽しいですね。ゴミがとても目立ちますね。
撮影風景はこんな感じ
三脚とスライドレール使ってます。灯りは窓からの自然光。

絞ってみると

Laowa 65mm 絞りはf8.0

Laowa 65mm f8.0

Zeiss Touit 50mm 絞りはf8.0

Zeiss Touit 50mm f8.0

マクロの撮影なのと、玉ボケとか出していないので比較するにはアレですが。ぶっちゃけ自分ではピント来ているところでは違いが判らないです。すごいな。。。

と、そんなわけで、この数か月遊んだ感触として、Touit 50mmとはまた違う意味で自分の中では必須レンズになりました。小さい花を写すときに変化球で使うんですよね。カメラバッグに余りがあったら、Voigtlander MACRO APO-ULTRON 35mm f2 か こっちかを余剰の場所に突っ込んでるという具合。

Laowa 65mm、お値段もお手ごろだし、純正の60mmはハーフマクロなので、この辺の焦点距離でマクロをお手軽に遊びたかったら検討してみたらいかがでしょう。
Zeiss Touit 50mm、いいレンズですし、写りはいまだにばりばり現役なんですが、いかんせん販売開始から時期が経っているのもあり、AFはジーコジーコ言いながらで遅いな、とか。ピント合わせがバイ・ワイヤでどうも癖があって慣れるのに時間がかかるなとか(自分が前後に動くのが一番早いw)。本気でマクロやる人になら間違いなくお勧めしますが、苦労してまで試してみれば、とは言えないレンズなので。。。
半額以下で、ピントは昔懐かしのしっとりと回るリングで、等倍よりももっと寄れるというのは面白いですよ。
あ、等倍以上のマクロで絞る時は、レンズや撮像素子のごみに注意してください。f8.0くらいから、倍マクロ域だとガッツリ写りますw